ブラームスの室内楽作品としては最も規模が大きくて約50分程度かかります。今まで何度か合わせてみたことはあるのですが、きれいな曲だが長いという印象しかありませんでした。今回この曲を真面目に演奏してみようということになったので、曲の構造を自分なりに把握するためにメモとして書いてみようと思った次第です。
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ブラームス ピアノ五重奏曲 Op.34 第4楽章
第4楽章は491小節あり長大ですが、全体の構成は序奏付きの展開部のないソナタ形式です。
序奏部 Poco sostenuto (1-41)
提示部
第1主題部 Allegro non troppo (42-92)
第2主題部 un pochettino piu animato(93-160)
結尾部 TempoI (161-183)
再現部
第1主題部 Allegro non troppo (184-249)
第2主題部 un pochettino piu animato(250-319)
結尾部 TempoI (320-340)
コーダ Prest, non troppo
第1主題による (341-391)
第2主題による (392-466)
コーダ (466-491)
ブラームス ピアノ五重奏曲 Op.34 第1楽章
1楽章は分かりにくい楽章です。何度も演奏しましたが、これが果たして名作なのだろうかと疑ったこともあります。演奏するうちによくわからなくなってくるのです。いろいろ考えてみて一応まとまったので書いてみます。
ブラームスの ” poco f “
ブラームスの室内楽を演奏すると " poco f" で悩みます。フォルテより少し弱くという意味は分かりますが、なぜフォルテでもなく、mfでもないのか考えてしまいます。それでブラームスがどのような場面で使用するのかを調べてみました。
Brahmsの室内楽 強弱記号と発想記号
ブラームスの室内楽にはpoco f が良く出てきます。これはどのように弾くとブラームスに褒められるのだろうという話が持ち上がりました。
まずは彼がどのような強弱記号、発想記号を使ったのだろうかと、下調べをしてみました。
作品順に、弦楽六重奏 Op.18, Op.36, 弦楽四重奏 Op.51 No.1, No.2 弦楽四重奏 Op,67について調べてみました。ピアノ入りの室内楽についても少し調べてみようかと思います。
ブラームスについては、Op.18の頃から、発想記号の指示は細かくて、あまり大きな変化をしていないよです。
面白いと思ったのは p dolce, molto p e sempre mezza voce 等のように強弱記号に合わせて発想記号も付け加えることが多いことです。
特にピアノ領域につては注文が多いようです。
poco f については、独立したタイトルでご紹介したいと思います。