タグ別アーカイブ: Quartet

ハイドン 弦楽四重奏曲 Op.20から1曲を選ぶならば?

太陽四重奏曲と呼ばれるOp.20は初期のハイドンのモニュメント的な価値がありますが、一曲を推薦ならばどうなのかということを考えてみたときのメモです。何かのご参考になれば幸いです。作品の順番はHenle版のスコアの
順序にしました。作曲順に並んでいると思います。

それから、、ふと思いついて楽章ごとに難易度を書き込んでみました。難易度の定義が難しいのですが、大体すべての室内楽がほぼIn Tempoで演奏できる人を考えて、その人にとっての難易度を表現しました。ですから初心者の方は、1を2と読み替えると良いかもしれません。技量の問題を中心に評価しています。
難易度の表示:1.少しの練習か初見でも演奏可能、2.事前の練習が必要である。3.時間をかけて準備する必要がある。
 

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Beethovenの弦楽四重奏曲 強弱記号と発想記号

ベートーヴェンの弦楽四重奏の強弱記号や発想記号について調べてみました。
初期の弦楽四重奏については、当時の一般的な記述の範囲で書かれています。

中期以降は発想記号の書き込みが細かくなってきますが、強弱については、ff, f, p, ppにたいして、いくつかの強弱記号を追加しています。

後期の段階では、ff piu f, f,  p, piu p, pp の6つの段階を通常の表現として使用しています。mfの使用は、ラズモフスキー1番の冒頭のチェロに対する指示が初めてですが、ほかにはOp.130 3楽章 24小節で1小節の中に次の5つの発想記号が書かれています。poco f, mf, p cres mf。しかしmfは例外的であり、全体を通じてあまり使用されておりません。 pppについてはOp.18-1,  Op.74の3楽章でsempre piu p ——ppp(415)として使われ、Op.95の終楽章 132小節でpp pppとして使われています。後期では使用されていません。

 

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