ファーストヴァイオリンを育てる(3)

最後は演奏会の話です。演奏会をやらないと良いファーストヴァイオリンは育たないと思います。弦楽四重奏全体ももちろんそうです。
演奏会のお客様はほとんどの場合はファーストヴァイオリンの演奏を聴いています。

演奏者は間違いなく弾けたと喜びますが、お客様は美しく感動的であったかどうかが重要です。最低でも飽きなかったとか、、、。
ファーストヴァイオリンには特に「適切に歌うこと」が求められます。どんなに音色が美しくても、音程を外すとぶち壊しますから、音程が第一としましょうか、そして次にダイナミックスなどの発想記号に対する表現力が求められて、ヴィブラートの用法も含めた音色の美しさと適切さが求められます。そして最後に何が言いたかったのかという音楽解釈が表現できたかということになります。
こんな意気込みを持ってもらうのは大変ですが、十分努力は報われると思います。

お客様にどのような音が届いているかというのは、いろいろなホールで沢山の演奏をして身につくものです。これは舞台でしか経験できないものだと思います。
もう少し練習してから、、と渋るメンバーを舞台に引っ張り出すのも、アマチュアのファーストヴァイオリンの役目でしょうか?

 

 

 

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